感染性胃腸炎

冬はノロウイルスやロタウイルス  夏は細菌が多いですね

感染性胃腸炎は大きく分けて、 「ウイルス性のもの」 と 「細菌性のもの」 とに分かれます。
嘔吐・吐き気・下痢・腹痛など、お腹の症状を主とする感染症です。もちろん熱も伴うこともあります。
・ウイルス性胃腸炎は、ロタウイルス腸炎に代表されるように冬場に嘔吐や下痢の症状を引き起こしやすいものです。ノロウイルスは食物だけでなく、人や吐物からの感染症として有名になりました。アルコール消毒は効果がなく、塩素系の消毒が効果的です。
・バイキンによる子どもに多い細菌性胃腸炎は、サルモネラ、キャンピロバクター腸炎です。その他にもO-157で知られた病原性大腸菌があります。これらは夏場に多いです。

※腸炎の時の注意点

1)いずれにせよ、初期は安易に下痢止めの薬は使わないで下さい。
ウイルスやばい菌をおなかに閉じ込めて、症状がひどくなります。  
2)血便などで細菌性の腸炎が疑われる場合は便の中の細菌検査を受けておいたほうがいいでしょう。万が一症状が悪化したときに大切な治療の目安になりますから。
3)ノロウイルスの場合はアルコール消毒など普通の消毒では効果ありません。
塩素系の消毒剤(ハイターなど)が効果ありますのでよく覚えておいてください!!
4)嘔吐や下痢がひどくて尿が全く出なくなった時、便に血が混じる時は病院を受診してください。(脱水予防の経口補水液の作り方は別項目参照)
5)食べ物を扱う人は、ノロウイルスを持っていても症状の出ない『不顕性感染』の人からの感染もあることをしっかり認識する必要があります。