特殊な感覚(自閉症における)

●特殊な感覚を持つことも

また、感覚に過敏あるいは鈍感なところがあります。舌の感触で好き嫌いがあったり、小さな音でも不快感を感じて耳をふさいだり、少し触っただけでも飛び上がって痛がる事があります。

・苦手な音や臭いがあったり、暗いところを嫌がったりします。
・人に触られる感覚や眩しい光を嫌がることもあります。

・触られる感触が嫌で、乳児期から母親に抱かれるのを嫌がるケースがあるのも特徴です。

・衣服など身に着けるものの(素材の)肌触りによって嫌がったりする場合もあります。

・逆に、感覚が極端に鈍感な場合は、痛みを感じにくいために怪我に気づかないこともあります。

 暑さ、寒さにも鈍感で、夏に厚着をしたり、冬でも半袖で平気な人もいます。

       

・掃除機の音やトイレの水の流れる音に恐怖感を持つ人も多いです。

       

・雨が体に当たると、『痛み』に感じる人もいます。

    

・また、味覚に鈍感で腐っているものでも食べてしまう事もあります。

●記憶の特徴

私たちの『記憶』は時間の流れの中に残っています。

しかしながら、自閉症の方の記憶は『写真』のような形で記憶が残っていることがあります。

しかも、その『写真』には日付が入っていないことがあります。

●フラッシュバック

記憶である『写真』に『日付』が入っていないために何年も前のことが、何かをきっかけに、『昨日』の出来事のようによみがえり、『パニック』を起こすことを『フラッシュバック』と言います。

グーを見て昔殴られたことを想い出しパニックに

●感覚過敏の対応

感覚過敏で音に敏感な場合は、ヘッドホーンなどで、音を遮断します。

メモなどで伝えてあげると良いでしょう。

●感覚の違い

  • 聴覚:サイレンや怒鳴り声に不快感を感じることがあります。
  • 味覚:特に、幼児期に未知の食べ物を避け、同じものを食べることがあります。成長とともに軽減していきます。
  • 視覚:人の顔や物を近くに寄って見ることがあります。
  • 触覚:幼児期や学童期に、物を見る前に触ってしまうことがあります。
  • 嗅覚:特に乳幼児期に、視覚よりも嗅覚を使うことがあります。