症状によっては漢方薬を使うことがあります。
もちろん、漢方薬はそれぞれの子供の状態や証によっても効き目が異なりますが、西洋薬にはない効果が期待されます。
例えば、下痢止めの効果のない慢性の下痢症。身近なものでは風邪による鼻詰まりなどでは飲み薬で即効する西洋薬はありません。
食中毒など細菌性腸炎ではなく、いわゆる経過の長い慢性の下痢症の子供達に小建中湯と言う漢方薬をよく処方します。この漢方は甘く、小さな子供でも比較的飲みやすい漢方薬です。これだけでしつこい下痢がおさまることがあります。
また、風邪などによる鼻詰まりのひどい子供に葛根湯加川芎辛夷を服用させると即効します。もちろん、子供の場合は体重や年令で薬の量を調整します。
また西洋薬と同じような作用があり、西洋薬を好まない方に処方する漢方薬もあります。
痰がらみの咳によく処方するのが麦門冬湯。単純な咳と鼻水なら小青竜湯。鼻詰まりと咳なら葛根湯加川芎辛夷。症状によっていろんな薬があるわけです。
ある程度の年令の子供は特に、飲めば効くことがわかると、まずさも辛抱して飲んでくれるようになります。
